At Home works

赤ちゃんがやってきた

2013年に第一子を妊娠してから、母親としての自分の身体や心境、家族のあり方など、様々な変化に寄り添う日々を綴る林彩子のコラム

その50 0歳4ヶ月 

オムツをかえたりとか
寝かしつけたりとか
子供の世話を直接することだけが
子育てではないと思うんだよね

とまそんが言う。

ママの気持ちをサポートすること、
穏やかで気分良くいられるように
すること、
そういうことが子育てになるんだと、彼をみていると思う。

花紅さん4ヶ月

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その49 0歳5ヶ月 

先日参加させて頂いた
ワークショップの作品が届いた

可愛い!!とても可愛い!!

ただの手形じゃなくて
一歩進んだ提案、
きちんと作品に仕上げて下さった
サクマユウコさんに感謝。

自分の仕事にも
生かしていきたいな。

わかるようでわかってなかった
「親の気持ち」を忘れないように。
この小さな手ができる可能性を
私も考えていこう。

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その48 0歳4ヶ月 

出産直後の女性は
心身共にグズグズである。

このことは生命の輝きと喜びの影に隠れて
知らない人も多いかもしれない。

まず、実際問題血が足りない。
産後一ヶ月以上出血するし、
座るのもきつい痛みが続く。
(帝王切開なら手術傷も痛い、自然分娩でも切れたり切ったり開ききったり、
内蔵ごっそりないような感覚だったりなにかと)
ちょっとした重いものを全く持てないし、
階段も上手く昇り降りできない。
開いた骨盤が戻ろうとして腰が上手く使えない。

さらに豆腐メンタル。
いや。朧豆腐メンタル。

意味もなく涙がでたり
何気ない一言にものすごく傷ついたりイライラしたり
そんな自分に自己嫌悪してイライラしたり
まあ、強弱の差はあれど
ほとんどの女性が感じることみたい。

最近周りが出産ラッシュなので
少しでも経験を活かせればと思う。
自分がそうなるまで気づいてあげられなかったことが沢山あるから。

前半に書いたように、
出産直後のママは自分が思ってるより全く何も出来ない。
よく聞くマタニティブルーというのは妊娠中だけでなく、
この直後の時期の不安定さを指すらしい。
母になる人はきちんと言葉にだして、

出産後はこんなことが起こるらしい。
だから迷惑かけたらごめんね。

と家族に声を掛けておくといいと思うし、
周りの人もこのことを理解して接するといいと思う。

出産後一ヶ月は大なり小なりこんな様子+寝不足なので、
友達に会いにきて貰うのは嬉しいし元気がでると本人は思っていても
実はかなり疲れる。

周りの人は一、二時間前後でお暇する気持ちでいるといいと思う。
うちの場合はとまそんが
まだちょっと身体が万全でないから、一、二時間程度なら会える
とお友達に伝えてくれたりしていた。

家に来て頂いてもおもてなしなどは全く出来ない
(余裕もないしまず家からほとんどの出られないので買い物も行けない)

ママによっては母乳の関係で
何かを食べないようにしている人もいるので
手土産などをもし用意するつもりなら、何が嬉しいかを聞いてあげるのもいいと思う。
(私は何でも食べられたけれど)
本当に気のおけない関係ならば、
ランチや夕ご飯になるようなものを持って行くのも喜ばれるかもしれない。

赤ちゃんは日々驚くほど早く成長していく。
いち早く会いに来てくれるということにも喜びを感じるもの。
だから、大変な時にこないでほしいということではなくて、

母の身体も心も、
二ヶ月を過ぎる頃にはかなり落ち着いてくる。
それまではちょっとした周りの気遣いでぐんと楽になる、ということを
皆で共有できたらいいなと思う。

花紅ぴったり

その47 0歳4ヶ月 

二人のばあばが、
心をこめてお料理を作ってくれた。

この人が100日もの間、
健やかに育ってくれたことに感謝をこめて。
この人の人生が食べ物に困らず
豊かでありますように。

生まれてくる人のために
思いをこめて作った小さな器で
お食い初めの祝膳

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その46 0歳4ヶ月 

お友達が誘ってくれて、
初のワークショップ参加。
沢山の赤ちゃんが集まる場所に
あまり行ったことがなかったけれど
赤ちゃんて生きる力がすごいから
生体エネルギーが充満してた!

ワークショップは、
手型と絵を融合させて
作品を作ってくださるというもので、
手に絵の具のスリリングな体験

午後は海の家で
とまそんと合流
最近締め切りのお仕事で
ほとんど寝てないとまそんと
パパがいると安心な花紅が
海の家でウトウト

小さい人がいると
簡単には行けないから、
少しでも私にこうゆう空気を楽しませてあげようと
海の家のライブにいかせてくれる。
急いで出てきたら
二人は夕暮れの海
漏れ聴こえる音楽で踊ってた。

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その45 0歳3ヶ月 

5ヶ月ぶりにアトリエに行った。
産休に入ってから初めてだったので
酷い有様を想像していた。
ところが、表も裏も草が刈られて
松葉も落ちていない。
心配していた蚊もいない。

自分がいた時よりよほどきれいな状態に、
これは!と思いながら
お向かいのHさんにご挨拶に伺うと、
アトリエ二軒隣のWさんと
松の枝を切ったり片付けたり
草むしりしてくださっていたそう。

いつ復帰するかわからない私のために、
生まれてきた赤ちゃんのために、
いつ来てもいいようにしてくださっていた
想いが暖かくて
胸がいっぱいになる。

朴訥なWさんにお礼をいうと
何も仰らずにこにこしてる。
息子さんが
裏のほうもやったんだろ?
と声をかけたらはじめて小さな声で

その子が蚊にさされたらいけないからよ

とにこり。

赤ちゃんが大好きとおっしゃる
Hさんに甘えて花紅さんをみて頂く。

お互い様よ、
私もそうやって助けられてきたのだから、
と言ってくださる。

埃っぽいアトリエの掃除もはかどり
なんと制作にまで入れた。
本当に本当に
支えられている、と実感する。

待っていてくれる人がいる。
少しずつ、様子を見ながら、
進んでいこう。
花紅さんがいて、成り立つ暮らしに。
そうして私も
お互い様よ、
と誰かを支えられる人になりたい。

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その44 0歳3ヶ月 

鎌倉の花火

初めて見たときは地元の下町花火に比べて随分と風流だなあと思った。

海岸まで向かう途中
お友達に沢山会って、みんな浮かれてて。
今ではこれが私の地元の花火になったんだ。
花紅さんにとっても、
これを観なくちゃ夏が始まらない!
って恒例の、
我が街行事になるのだろう。

遅れてくる花火の音
光る海
興奮した空気

生まれてから三ヶ月
始めての花火大会

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その43 0歳3ヶ月 

私たちはこの世界を当たり前だと思ってしまう

だけれど、もし
生まれて初めて見るとしたら?
この音を、この風を、
生まれて初めて感じるとしたら?

この人のフィルターで世界を見ている
私はまた無垢な感動に包まれる

踏切の側に立ち、走り抜ける電車の音と波動に全身で胸を震わす

夕焼けの海の匂いと光に言葉を失う

風で揺れるモビールの
不思議な動きをじっとみている

本当はいつだってこの世界は
感動で満ち溢れている。

その42 0歳3ヶ月 

子育ては十人十色、
持って生まれた性質がかなりあるだろうと思う。

だからこれがいい、とかましてや すべき、だなんて
言えることじゃないと思う。
けれども自分なりに
今のところやってよかったな
と思うこともある。

あまり強い光に当てないことと
四六時中テレビをつけないこと

花紅さんの場合、
出産時にもお願いしてほとんど自然光のみにしてもらい、
家に帰ってからも特に一ヶ月は強い直射日光や蛍光灯をできるだけさけた。
夕方からはオムツ交換に問題ない程度の間接照明のみ。

音楽はかけるし、生活音は気にしないけれど
テレビの音を垂れ流しにしない。

特に生活のリズムを、
と気にかけるわけでなくても
彼女の思うようにしてるだけで、
整っていっている気がする。

その41 0歳3ヶ月 

生まれてから三ヶ月

お互い初めてだらけの
無我夢中な日々

貝殻を拾いて君を寿ごう(ことほごう)
未だ小さきその耳のよな

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登場人物
「私」

鎌倉在住の陶芸作家
初めての妊娠出産育児に新しい発見と面白みを見出す
家族とアシスタントさんに支えられながら育児と作陶を両立中 夫、義母、娘と四人暮らし


花紅(かこ)さん

2014年4月林家に誕生した女の子
心身共に健やかな人


ユパ様

腹の中にいたときの花紅さんの呼名


 
とまそん

夫 ミュージシャン
SheHerHerHersのベーシスト
鎌倉では「小川コータ&とまそん」としても活動中
嫁の仕事の影の立役者
哲学者のような深い洞察力で子育てを楽しむ


みっこさん

同居するお義母さん 野口整体指導者として毎日忙しく飛び回るが家ではキュートなお母さん兼、ばあば
「私」の憧れの女性


アシスタントさん

「私」のアトリエAt Home Worksに来てくれるアシスタントさん達
皆が積極的に子育てにも協力
アトリエではミルク、オムツ、寝かしつけ、作陶となんでもこなす。
チームAt Home Worksとして見事な連携プレーをみせる

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