At Home works

その33 0歳0ヶ月

産まれてからたったの
14日までに、出生届を出さなくてはならない。
それまでに名前も決定しなくては。

そりゃあ10月10日も考える時間があると
思うかもしれないけれど、
その人が一生連れ添う
大切な名前だ。

そして楽しみながら色々と考えて
候補をあげてあったとしても
生まれてそのお顔をみると
なんだか違う気もしてくるもの。

我が家の場合
ユパ様があまりに定着していたので
女の子なら
ゆぱ、は元より
ゆうは、ゆいは
などが候補にあった。
また、こはる や こすず などの
シンプルで古風な名前もいいねと言っていた。

しかし生まれてきたユパ様に会ってみると、
三日三晩かけ満月にむけて生まれてきたことや、
その悠然とした雰囲気に
どれもぴったりとこないような気がしてきて
一から決め直しとなった。

親が子供に名前をつけるというのは
思ったより責任重大なことで
なんどもなんども推敲した。

ずっと呼ばれるというのは
そのようになる、ということでもある。

どんな人になってほしい?
この人の雰囲気とあってる?
親のエゴではないか?
ひらがなでは、ローマ字では、
苗字との相性は?

この人が生まれてきた経緯を思う。

自然の理にのっとり
焦らず自分のペースで生まれてきた。
美しい季節に
あるがままの美しさをもって。

そこで禅語の
柳緑花紅
という言葉がふと、でてきた。

柳はみどり、花はくれない
あるがままの美しいさま
物事に自然の理の備わっているさま
そして、みんな違ってみんないい。

花紅

かこ

林 花紅 はやしかこ

出生届を提出する期限の前日に
家族皆が納得のいく、
彼女らしい名前を届け出た。

命名


[ - 赤ちゃんがやってきた ]

登場人物
「私」

鎌倉在住の陶芸作家
初めての妊娠出産育児に新しい発見と面白みを見出す
家族とアシスタントさんに支えられながら育児と作陶を両立中 夫、義母、娘と四人暮らし


花紅(かこ)さん

2014年4月林家に誕生した女の子
心身共に健やかな人


ユパ様

腹の中にいたときの花紅さんの呼名


 
とまそん

夫 ミュージシャン
SheHerHerHersのベーシスト
鎌倉では「小川コータ&とまそん」としても活動中
嫁の仕事の影の立役者
哲学者のような深い洞察力で子育てを楽しむ


みっこさん

同居するお義母さん 野口整体指導者として毎日忙しく飛び回るが家ではキュートなお母さん兼、ばあば
「私」の憧れの女性


アシスタントさん

「私」のアトリエAt Home Worksに来てくれるアシスタントさん達
皆が積極的に子育てにも協力
アトリエではミルク、オムツ、寝かしつけ、作陶となんでもこなす。
チームAt Home Worksとして見事な連携プレーをみせる

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