At Home works

寒い日の釉がけ

「季節の変化は、釉薬と土の温度で感じる。」
アトリエでしばしば聞く言葉です。

草木の灰や石灰、長石や珪石、様々なものを配合し、水と一緒に何時間も混ぜて作られる釉薬。
いつも常にトロトロの液状ではなく、時間が経つと沈殿してしまうので、釉がけをする前には必ず、濃度を一定にするためにきちんとかき混ぜなくてはいけません。

冷たいトロトロって、すごい冷たいんです。
トロトロだからぎりぎり凍ってないだけな気がする。
だから混ぜる前に上澄みの水を取り除いて熱々のお湯を入れると、ちょうどいい温度で混ぜることができます。

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(ストーブは部屋が暖まるし、お湯も沸くしで、一石二鳥。)

この前の釉がけの日。
黒すぐりのマグの釉がけをしようと、黒い釉薬を準備していました。
常に土や水に触れているからか、手は冬になると特にヒビ割れカサカサの状態です。当然、釉薬なんか混ぜたら、ヒビ割れのところにスーッと入り込みます(よく洗えば落ちます)。言うなれば、割れおかきにお醤油を染み込ませるみたいなもんです。

黒い釉薬に手を入れて混ぜていたら、彩さんが

「そうそうゴム手袋買ったんだ!使っ…、遅かったー!」

次回からは、おかきの手にならずに済みそうです。

早く暖かくなってほしいような。
花粉がこわいからまだ冬でいいような。
季節の移り変わりは思っているよりいつも早いので、あっという間に春がきてしまいそうですね。

佐々木


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